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平積み大作戦

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2006年8月25日 (金)

魔法のコーヒーカップ

ちかごろ,ふと耳を澄ますと,こんなメッセージがよく飛び込んできます.

立ち読みした雑誌の中に・・・,ふとつけたテレビで出演者が話していたり・・・

 

「自分を愛しなさい・・・」

 

ん???・・・  何なんだろう・・・???

 

そういえば,これについては,以前こんなお話しをきいたことがありました.

教えてくれた方は,「著作権なんていらないから,わたしの名前は出さないでね.もし他の人に話すなら,あなたが理解してあなたの言葉で話してね」といわれていました.

でも,わたし自身がこのお話しをなんとなく理解してきたのはここ最近のこと.

わたしのオリジナル言葉で表現するのはまだまだなので,その方から聞いたお話しをほぼそのまま紹介しますね.

 

-----

緑の多い郊外の喫茶店に移しましょう.

季節は初夏,日曜の午後.カントリー調のウッドフロアにも,開け放たれた木枠のガラスドアの向こうのテラスにも三々五々,人々が午後のひとときを楽しんでいます.

テラスにもお庭にも店の女主人が丹精して育てている色とりどりの花々.

さわやかな風に香ばしいコーヒーやケーキの焼けるにおい.

お日さまがやわらかく包み,静かに時が流れていく.

まさに幸せの図とでもいう光景・・・.

では,ちょっとなかに入ってヒューマンウォッチング.

 

窓際の小さな丸テーブルの二人.若いカップルがデート中.

「ねぇ,わたしのこと愛してる?」

「もちろんだよ.」

「愛してるっていってみて.」

「愛してるよ.」

「口でいうだけじゃだめだよ.ずっとずっと変わらないで愛し続けてね.お願い.」

よくありそうなほほえましい光景ですね.

 

その隣では別の愛する二人が楽しく会話をしながらコーヒーを飲んでいます.

初めのうちは話が弾んでいます.

でも途中からひとりは会話に飽きたのか,手元の新聞を広げて読みだしました.

今までこちらに向いていた関心が自分から離れたようで,もう一人はちょっとさみしい思いです.

「わたしはこんなにあなたを思っているのよ.」

「新聞から目を離してこちらを向いてまた会話を続けましょう.」

「ねぇ,気づいて,わたしの気持ち.また,こちらに関心をもどして」

彼女は素直に想いを言葉に出すことができません.

彼の反応が心配なのかもしれません.

前にそう迫っていい結果にならなかったことを思い出すからなのかもしれません.

そこで彼女は相手に対する想いを伝えるために何ができるか考えて気がつきました.

彼はコーヒー大好き.

カップを見るともう飲み干している.

「そうだわ,入れたての香りのよいコーヒーを入れてあげましょう」

お店の女主人は彼女の友達.

ちょっと立ってコーヒーの入ったポットを借りてきます.

注いであげようと思って伸ばしたその手が,彼が目の前に広げた新聞の手前でとまります.

あくまでもコーヒーがきっかけになって香りに気づいた彼が,

「やっ,ありがとう.気が利くね.いつも君は.」って優しい笑顔を見せてほしい.

また,わたしに関心を注いでほしいというのが本音.

だから,誰だか分からないけどコーヒーが入っていたっていうのでは満足できないの.

ねぇ,私を愛して,注目して,関心をもどして.

そう思いながらコーヒーポットを持つ手が,重さにぶるぶる・・・・.

 

彼女が注ごうとしているコーヒーは,相手に対する愛,想い,心からの関心なのですね.

残念ながらいつまでも相手は気づかないようです.

彼女の心に立つ波を見てみましょう.

 

「いいわ,相手が気づいてくれるまでずっとこのまま待つわ,待つの慣れてるもの.それにしてもポットって重いのよね.」

あるいはがっかりして,

「ああ,もう彼は私を愛していないんだわ.さみしいわ,」と嘆き,落ち込む.

「わたしっていつもこうなのね.前にも似たような事があったわ.人に愛してもらえない自分なんて大嫌い.」と自己嫌悪.

「ああもう止めた!冗談じゃないわ.何様だと思ってるの,わたしを無視して.」と怒る.

「もう知らない,わたし帰る.」と立ち上がる.などなど・・・.

あなたなら,この状況,どう対処するでしょうか.

 

そんな彼女にワンポイントアドバイス.

人を愛すること,つまり人のコーヒーカップを満たすことばかり考えているあなた,行動パターンを変えてみませんか.

ちょっと見てください.

あなたの目の前に置かれたコーヒーカップもお話しているとき飲んでしまってもう空っぽ.

 

人のコーヒーを心配する前に,まずはあなたの分から,コーヒーを注ぎましょう.

ちょっと勇気がいりますか.

そうですね,いつも自分より人のことを先に考えてきたあなたには.

でも,今回だけ.

相手はほうっておいて,ささコーヒーを入れましょう.

いい香り.

どんなにゆっくり入れても,じきに八分目入りました.

普通はこのへんでおしまいにするところですが,今日だけ特別.

カップはいっぱいに注ぎます.

表面張力ぎりぎり.

自分のカップをいっぱいにするって手も遠くまで伸ばさなくていいし,気分がいいのですが,ここまでくるとちょっと心配.

溢れちゃう.

そうね.

でも今日だけ.

止めないでもっと注いで.

そうそう.

あら今度は受け皿までいっぱい.

今度の表面張力はへたすると真っ白い洗い立てのテーブルクロスにコーヒー染みをつけてしまいそう.

でも,あなたの心の奥の声は,

「大丈夫.勇気を出して自分を信頼してもっと愛して,もっと注いで.」といっているようです.

「ああ自分ばっかり満たしてしまったわ.」とおなじみのいつもの罪悪感のお相手をする前にちょっと見ていてください.

いままではテーブルクロスの上だけの出来事だったのに,これから魔法がおこるのです.

 

自分の心の声に耳を傾け,ちょっとばかりの勇気をお供に,そろりそろりとコーヒーを注ぎ続けると,いままで見えなかったテーブルクロスの下の様子が見えてきました.

 

なんとあなたのコーヒーカップとソーサーの下には,自動開閉の弁がついているのです.

その弁の先には透明のビニール管が下向きの弧を描くように相手のコーヒーカップとソーサーの下まで続いているのです.

その弁は,自分のコーヒーがきっちりいっぱいになったときにしか現れません.

でもそうなったときには,一滴のコーヒーを溢すことなく,ビニール管を伝って相手のカップをしたから満たしはじめます.

相手のカップにちょうどいいくらいコーヒーが入りました.

でも自分は気分がいいので,まだコーヒーを注ぐのを止めません.

すると今度はビニール管の数が増えだしました.

家族のひとりひとりに,仲のよい友達に,職場の同僚に,幼なじみに,お隣さんに,お世話になった人に,かわいいペットに・・・

それでもまだまだビニール管の数は増え続けていきます.

知っている人はほとんど網羅したから,じゃあ今度は自分の住む地域の住人みんなに.

同じ国に生まれたよしみで日本人のみなさんに.

ここまでくるとビニール管は,一億本を優に超えていますよね.

ついでに地球の人類全体の分,ええぃ,大盤振る舞い,地球上の生きとし生けるもの,宇宙もみーんな・・・!

 

ごくろさまでした.

こんなにあなたのコーヒーカップの下の世界は広がったのに,あなたがしていることといえば,さっきから自分のコーヒーを注ぎ続けているだけ.

なーんだ,簡単でしょ.

このコーヒーカップ状態だと相手にありがとうを求めたり,お返しをもらう必要がありません.

喜んでくれただろうかなどと結果を追いかけなくてよいですし,これからのことを心配しなくていいのです・・・.

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「自分を後回しにして,他人のことを考える・・・」 まじめな人が陥りやすいドグマ?ですよね.

といって,「自分勝手をする」のと,「自分を愛する」というのが履き違えやすいから,ちょいやっかいですが・・・.

みなさんはどう感じますか?

Bp7312167

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コメント

こんにちは
すばらしい物語があったので、立ち止まって読み込んでしまいました。
「そうかあ」
相手にエネルギーをそそぎがちになるけど、自分に注いだほうがいいですね。
ありがとうございます!

こんにちは.ちゃりっくさん.
そうなんです.自分に充分に注いであげればいいんです.
な~んて偉そうにいっているわたしも,まだまだ発展途上なんですよ~.
なにせ最近なのですから,このことが感覚的にわかってきたのがですね(^。^).

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